コスト削減かコスト最適化か

世の中コスト削減という言葉は仕事や洋の東西を問わずどこにでもあると思いますが、コスト最適化という言葉はあまり聞きません。


削減と最適化という言葉はITコストというスコープでみるとまったく異なる意味を持ちます。


何が違うかを端的に言えばサービスレベルをどう考えるか・ITの新規投資をどう考えるかの違いです。


ITコスト削減はサービスレベルを下げてもよいとの前提にたってコスト削減が第一義的な目的としたものであるのに対して、ITコスト最適化はサービスレベルとコストの最適なバランスを保つということになります。


他方、新規のIT投資という視点でにおいて言えば、ITコスト削減は「新規投資は基本的に凍結」であり、ITコスト最適化は「投資対効果の評価をきっちりやる」ということになります。


どうしてもコストを削減しなくては企業の存亡に関わる、よほどの赤字になるといった状況でない限りはコスト最適化を行う企業が大半だと思いますが、この違いはきちんと認識しておく必要があります。


まあどちらにしてもまずは自分達のITコストの「可視化」をきちんとやってからですけどね。


IT投資の評価手法―コストと効果を定量的に分析・管理する

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